司法書士
吉原有規
司法書士吉原合同事務所代表。
モットーは「納得できる相続を増やす」こと。相続専門の司法書士として、誰に相談したらよいかわからない悩みを丁寧にお聞きし、一緒にベストな解決策を考えることで、「納得の相続」を増やしていくことを目指している。
趣味は旅行とグルメ。自分の直感で選ぶと大体失敗することから、旅の前には情報を徹底的に調べ、実際に行った人の声や情報を参考にしながら評価が高いところを巡っている。
[相続発生後の手続き]
親が亡くなった後に必要となる手続きを、期限のあるものから順番に整理しています。死亡届、年金、保険、クレジットカード、相続放棄、相続登記、農地の届出、相続税申告など、自分でできる手続きと専門家に相談した方がよい手続きを分かりやすく解説します。
目次
「親が亡くなって、やることが多すぎて何から始めればいいか分からない」 「銀行・保険・年金・カード・不動産…どれが急ぎでどれが後でいいのか」 「自分でできることと、専門家に頼むべきことの区別がつかない」
相続が発生すると、さまざまな手続きが一度に押し寄せてきます。しかも、手続きごとに期限が異なり、窓口もバラバラです。
相続手続きは、すべてを一度に終わらせる必要はありません。 まずは期限のある手続きを確認し、そのうえで「自分で進めるもの」と「専門家に相談した方がよいもの」を分けて整理することが大切です。
この記事では、相続発生後にやるべき手続きを時系列で整理し、自分でできるものと専門家が必要なものを区分けします。
相続が発生したら、まず次の手続きを確認してください。
この6点を最初に押さえておくと、その後の手続きが整理しやすくなります。

相続後の手続きは、大きく3つのフェーズに分かれます。
フェーズ1|まず動く(〜1か月程度) 亡くなった直後〜葬儀が終わった段階の方はここから始めます。死亡届・葬儀・公共料金の名義変更・クレジットカードの解約・携帯電話の解約などが中心です。
フェーズ2|じっくり整理する(〜3か月程度) 少し落ち着いてきたが手続きが不安という方はここです。相続放棄の検討・相続人調査・相続財産の把握・遺産分割の方針決定などを進めます。
フェーズ3|専門的な手続きを進める(〜1年程度) 不動産やお金の分け方で悩んでいる方はここが中心になります。相続登記・遺産分割協議書・預金の相続手続き・農地届出・相続税申告などを進めます。
不動産・預金・農地・未登記建物がある場合は、最初に全体像を整理しておくと、後から慌てずに済みます。相続放棄が必要か・登記が必要か・農地があるかを整理するところから始めます。

| 手続き | 自分で? | 期限の目安 | 相談先 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 死亡届の提出 | ○ | 7日以内 | 市区町村 | 葬儀社が案内することが多い |
| 葬儀の手配 | ○ | — | — | |
| 公共料金の名義変更・解約 | ○ | — | 各社 | |
| 携帯電話の解約・名義変更 | ○ | — | 各社 | |
| クレジットカードの解約 | ○ | — | 各社 | ポイント失効に注意 |
| サブスクリプションの解約 | ○ | — | 各社 | 自動引き落とし確認を |
| 車の名義変更 | △ | — | 行政書士 | 陸運局への手続きが必要 |
| 生命保険の死亡保険金請求 | ○ | — | 各保険会社 | 受取人が直接請求 |
| 年金の受給停止・未支給請求 | ○ | 必要な場合10日または14日以内 | 年金事務所等 | マイナンバー収録済みなら死亡届は原則不要 |
| 健康保険の資格喪失 | ○ | — | 市区町村等 | |
| 相続人調査(戸籍収集) | △ | — | 司法書士 | 範囲が広いと複雑 |
| 相続財産調査 | △ | — | 司法書士 | 信用情報照会など |
| 相続放棄 | △ | 3か月以内 | 司法書士 | 期限厳守・書類不備で失敗多い |
| 遺産分割協議書の作成 | △ | — | 司法書士 | 不動産があると複雑 |
| 預金の相続手続き | △ | — | 司法書士 | 銀行ごとに書類が違う |
| 相続登記 | △〜× | 原則3年以内※ | 司法書士・土地家屋調査士 | 義務化済み |
| 農地の相続届出 | △ | — | 行政書士 | 農業委員会への届出 |
| 山林の届出 | △ | — | 行政書士 | |
| 相続税申告 | × | 10か月以内 | 税理士 | 基礎控除超過なら必要 |
※相続登記の期限:令和6年4月1日以降に発生した相続は、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内です。令和6年4月1日以前に発生した相続についても義務化の対象となり、原則として令和9年3月31日までに申請が必要です。ただし、令和6年4月1日以降に不動産を相続で取得したことを知った場合は、その日から3年以内となります。令和6年4月1日以前の相続登記を放置している方は、2027年(来年)3月31日が期限です。期限が迫っていますので、お早めにご確認ください。
電気・ガス・水道・インターネット・携帯電話などは、各会社に連絡して解約または名義変更を行います。自分で手続きできますが、件数が多いと手間がかかります。
特に注意が必要なのがサブスクリプションです。動画配信・音楽・新聞などのサービスが自動更新されていると、解約するまで料金が発生し続けます。通帳やクレジットカードの明細を確認して、何が契約されているかを把握してください。
解約前にポイント残高を確認し、利用可否を確認してから解約することが重要です。解約するとポイントが失効するケースが少なくないため、順番を間違えると損をします。
〔あわせて読みたい:亡くなった親のクレジットカードはどうする?〕
生命保険の死亡保険金は、受取人が各保険会社に請求します。保険証券が見つからない場合は、通帳の引き落とし履歴や郵便物から保険会社を特定してください。
保険金は相続財産とは別扱いになる場合が多く、受取人が指定されていれば直接受け取れます。ただし、相続税の計算には影響することがあります。
亡くなった方が年金を受給していた場合、受給停止の手続きが必要になる場合があります。日本年金機構にマイナンバーが収録されている場合、死亡届は原則不要です。 ただし、未支給年金の請求が必要になることがあります。
手続きが遅れると、受け取ってはいけない年金が振り込まれ、後から返還を求められることがあります。届出が必要な場合の期限は次の通りです。
亡くなった方名義の車を相続する場合、陸運局(運輸支局)で名義変更手続きが必要です。相続人が自分で手続きできますが、書類の準備が煩雑なため、行政書士に依頼するケースもあります。
借金が多い場合や、管理できない不動産がある場合に検討します。原則として相続を知った日から3か月以内という期限があります。書類の不備で失敗するケースも多いため、早めに専門家に相談することをおすすめします。
相続人全員で遺産をどう分けるかを話し合い、合意した内容を書面にします。不動産がある場合や相続人が多い場合は、専門家のサポートが必要です。
銀行ごとに必要書類が異なり、戸籍謄本・遺産分割協議書・印鑑証明書などが必要になります。複数の金融機関がある場合は、手続きの手間が大きくなります。
不動産の名義変更です。2024年4月から義務化され、原則として相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に対応が必要です。 未登記建物がある場合は、表題登記も必要になります。
農地を相続した場合、農業委員会への届出が必要です。届出をしないままにしておくと、後から処分・売却・転用の際に問題になることがあります。本人でも手続き自体は可能ですが、農地法の制限や転用の可否なども絡むため、行政書士への相談をおすすめします。
相続財産が基礎控除を超える場合、相続税の申告が必要です。相続開始を知った日の翌日から10か月以内という期限があります。税理士に依頼することをおすすめします。
相続登記・農地の届出・未登記建物の確認などは、後回しにすると売却や名義変更の場面で問題になることがあります。「何を依頼すべきか分からない」という段階でもご相談いただけます。
相続手続きには期限があるものがあります。見落とすと大変なことになりますので、優先して対応してください。
| 手続き | 期限 |
|---|---|
| 死亡届 | 7日以内 |
| 年金の受給停止(厚生年金) | 必要な場合:10日以内 |
| 年金の受給停止(国民年金) | 必要な場合:14日以内 |
| 相続放棄 | 相続を知った日から3か月以内 |
| 準確定申告 | 死亡後4か月以内 |
| 相続税申告 | 相続開始を知った日の翌日から10か月以内 |
| 相続登記 | 相続で取得したことを知った日から3年以内(2024年4月以前の相続は原則2027年3月31日まで) |
次のような状況に当てはまる場合は、自分で手続きを進める前に専門家に相談することをおすすめします。

相続放棄を考えている場合は、財産の扱いに注意が必要です。預金を引き出して使う・財産を売却する・遺産を分けるなどの行為は、相続を承認したと判断されるリスクがあります。借金や不要な不動産がある場合は、手続きを進める前に早めに確認することをおすすめします。
相続手続きでは、相続登記だけでなく、未登記建物・農地の届出・山林・境界や測量など、複数の問題が同時に発生することがあります。
通常であれば、
と、複数の専門家に別々に相談が必要になります。
吉原合同事務所では、司法書士・土地家屋調査士・行政書士の資格を持つため、不動産が絡む相続手続きをまとめてご相談いただけます。 「相続登記を頼んだら未登記建物があって別の事務所を紹介された」という二度手間を防げます。
特に、実家・農地・山林・古い建物がある相続では、登記だけでなく現地確認や行政手続きが必要になることもあります。最初の段階で全体を確認しておくことで、後から手続きが止まるリスクを減らせます。
まずは死亡届の提出、年金の受給停止の確認、健康保険の資格喪失など期限の近い手続きを確認します。その後、戸籍収集・財産調査・相続放棄の要否・不動産の有無を整理していきます。
不動産の名義変更・遺産分割協議書は司法書士、相続税申告は税理士、農地の届出は行政書士が関係します。不動産や農地がある場合は、最初に司法書士・行政書士へ相談すると全体を整理しやすいです。吉原合同事務所では、司法書士・土地家屋調査士・行政書士のライセンスを持つため、多くの手続きをまとめてご相談いただけます。
シンプルなケースで数か月、不動産・相続人多数・遺産分割協議が必要なケースでは1年程かかることもあります。期限のある手続きを優先しながら、早めに全体像を把握することが重要です。
公共料金・保険・年金・カードなどは自分でできます。ただし、相続登記・遺産分割協議書・農地届出・相続税申告などは、専門家のサポートが必要です。無理に自分でやろうとして期限を過ぎてしまうケースもあるため、早めに専門家に相談することをおすすめします。
固定資産税の納税通知書・名寄帳・権利証・登記情報などから確認できます。古い建物や農地・山林がある場合、把握されていないケースもあります。まずご相談ください。
相続登記や預金の相続手続きでは、原則として相続人全員の協力が必要になる場面があります。連絡が取れない相続人がいる場合は、戸籍調査や住所調査、場合によっては家庭裁判所の手続きが必要になることもあります。早めに専門家へ相談することをおすすめします。
預金を引き出して使う・財産を売却する・遺産を分けるなどの行為は、相続を承認したと判断されるリスクがあります。借金や不要な不動産がある場合は、手続きを進める前に専門家へ確認してください。
はい、できます。「自分でやろうとしたが途中で詰まった」という段階でもご相談いただけます。
「やることが多すぎて何から手をつければいいか分からない」という段階でもご相談いただけます。
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