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[相続発生後の手続き]

相続放棄とは?手続きの流れ・期限・注意点を千葉市の司法書士がまるごと解説

  • 投稿:2026年05月02日
  • 更新:2026年05月06日
相続放棄とは?手続きの流れ・期限・注意点を千葉市の司法書士がまるごと解説

相続放棄の基本から、3か月の期限・手続きの流れ・やってはいけない行為まで、千葉市の司法書士が実務の視点でわかりやすく解説。借金・負動産・疎遠な親族の相続など、「放棄すべきか迷っている方」に向けた総合解説記事です。

こんな状況の方は、今すぐ検討を

  • 親の借金や保証債務が見つかった
  • 督促状・催告書が届いた
  • 財産の内容が把握できず、プラスかマイナスか分からない
  • 売れない実家(負動産)だけが残っている
  • 疎遠だった親族の相続に突然巻き込まれた
  • 相続放棄すべきかどうか、自分では判断できない

相続放棄は期限のある手続きです。迷っている時間が、選択肢を狭めます。

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この記事でわかること

  • 相続放棄とは何か・よくある誤解
  • 単純承認・限定承認・相続放棄の違いと選び方
  • 手続きの期限と流れ
  • やってしまいがちなNG行為とチェックリスト
  • 費用の目安

相続放棄とは——よくある誤解と正しい理解

相続放棄とは、亡くなった方(被相続人)の財産も借金も、一切を引き継がないという意思表示を家庭裁判所に申述する手続きです。申述が受理されると、その人は最初から相続人ではなかったものとして法律上扱われます。

「財産より借金の方が多そう」「疎遠だった親族なので関わりたくない」「管理できない不動産だけが残っている」など、理由はさまざまです。

ただし、次の点はよく誤解されています。

一部だけ放棄することはできません。 「預貯金は受け取って、借金だけ放棄する」という選択はできません。放棄は財産全体が対象です。

プラスの財産も受け取れなくなります。 借金を免れる代わりに、現金・不動産なども受け取れません。なお、生命保険金など相続財産に含まれないものもあります。

一度受理されると、原則として取り消せません。 放棄後に「やはり財産があった」と気づいても、覆すことは極めて困難です。

相続放棄の可否は、すでに行った行為によって変わります。 財産に手をつけてしまっていると、放棄の権利を失っている可能性があります(法定単純承認)。

放棄すべきかどうか迷っている段階でも、専門家への相談をおすすめします。迷っているうちに期限が迫り、調べているうちに問題のある行動をとってしまう——これが実務で最もよくある失敗パターンです。

単純承認・限定承認・相続放棄——どれを選ぶか

相続には3つの選択肢があります。状況に応じてどれが適切かを判断することが、最初のステップです。

単純承認限定承認相続放棄
内容財産も借金もすべて引き継ぐプラスの財産の範囲内でのみ借金を引き継ぐ財産も借金も一切引き継がない
向いているケース明らかにプラスが多い財産があるか借金があるか不明明らかにマイナスが多い・関わりたくない
手続きの手間特になし(何もしなければ単純承認)複雑・相続人全員の合意が必要比較的シンプル
期限なし3か月以内3か月以内
取り消し原則不可原則不可原則不可

財産があるかどうかよく分からない場合、限定承認という選択肢もあります。ただし手続きが複雑で、相続人全員の合意が必要なため、実務上は相続放棄が選ばれるケースが大半です。「限定承認か放棄か」で悩んでいる場合は、財産調査の状況を整理したうえで専門家に相談することをおすすめします。

こんな場合は相続放棄を検討してください

次のような状況では、相続放棄を選択肢として検討する価値があります。

故人に借金・ローン・連帯保証があることが判明した場合はもちろん、財産の内容が把握できない段階でも、放棄を視野に入れながら財産調査を進めることが重要です。また、疎遠だった親族で関わりたくない、売れない不動産(負動産)だけが残っている、次の順位の相続人(兄弟姉妹)に迷惑をかけたくないという理由での放棄も実務上よくあります。

ひとつ注意が必要なのは、自分が相続放棄をすると、次の順位の相続人に相続権が移るという点です。兄弟姉妹や甥・姪への影響も考慮したうえで判断してください。放棄の連鎖がどこまで及ぶかを事前に把握しておくことが重要です。

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相続放棄しない方がよいケースもあります

相続放棄は「借金があるから即放棄」ではなく、財産全体を見たうえで判断することが重要です。次のような場合は、放棄以外の選択肢を検討する価値があります。

  • 明らかにプラスの財産が多い
  • 生命保険金や不動産の売却益で借金を完済できる見通しがある
  • 財産があるかどうか不明で、限定承認が適している
  • 他の相続人との関係上、放棄によるデメリットが大きい

「放棄すべきか、別の方法をとるべきか」の判断こそが、最初のご相談で整理すべきことです。

相続放棄の期限——「3か月」は思っているより短い

相続放棄は、相続の開始を知った日から原則3か月以内に、家庭裁判所へ申述する必要があります。

この期限について、実務上よく見落とされるのが「書類収集と補正対応に要する時間」です。被相続人の出生から死亡までの戸籍を全国の自治体から取り寄せる場合、郵送のやり取りだけで数週間かかることがあります。役所の窓口が対応できるのは平日のみ、裁判所が閉庁している期間もある——こうした物理的な時間の消耗は、期限のカウントダウンとは無関係に進みます。

「葬儀が終わってから考えよう」「2か月あるから大丈夫」と思っているうちに、実質的な余裕はほとんどなくなっている——これが実務の現実です。

期限に間に合わない可能性がある場合、期間の伸長申請という手続きもあります。また、すでに3か月を過ぎてしまっている場合でも、事情によっては例外的に認められるケースがあります。

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相続放棄の手続きの流れ

① 相続財産・負債の調査

プラスの財産とマイナスの財産(借金・ローン・保証債務など)を調べます。残高確認・取引履歴の取得・通帳記帳は処分行為にあたらず、この段階で問題なく行えます。財産の全体像を把握することが、放棄するかどうかの判断の前提です。

② 放棄するかどうかの判断

財産状況をもとに、単純承認・限定承認・相続放棄のいずれかを選択します。判断に迷う場合は、この段階での専門家への相談が最も有効です。動く前に方向性を固めることが、後の失敗を防ぎます。

③ 必要書類の収集

申述書のほか、被相続人の戸籍謄本・住民票除票など、相続関係を示す書類を収集します。書類の範囲は申述する方の立場(子・配偶者・兄弟姉妹など)によって異なります。

④ 家庭裁判所への申述

被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に申述書を提出します。千葉市の場合は千葉家庭裁判所が管轄です。書類は郵送での提出も可能です。

⑤ 照会書への回答

裁判所から本人確認のための照会書が届きます。内容を確認のうえ、回答して返送してください。

⑥ 受理通知の受け取り

申述が受理されると「相続放棄申述受理通知書」が届きます。これが手続き完了の証明です。後から債権者への提示などで受理証明書が必要になる場合は、別途申請で取得できます。

相続放棄でやってしまいがちなNG行為

放棄を検討しているのに、次の行為をしてしまうと「相続を承認した」とみなされ(法定単純承認・民法921条)、放棄できなくなる可能性があります。以下はあくまでも目安のチェックリストです。同じ行為でも、金額・内容・時期・経緯によって評価は大きく変わります。自己判断せず、気になる点は専門家に状況をお伝えください。

行為リスク
故人の預金を引き出して使った高(用途・金額による)
銀行口座を解約してお金を使った
故人の借金を自分で返済した
葬儀費用に遺産を使ったグレー(内容・金額・領収書の有無による)
故人の自宅を片付けた・売った高(内容による)
クレジットカードを解約した低(残高を遺産で支払うのは注意)
携帯電話を解約した低(端末の売却・初期化は注意)

特に多いご相談が、「銀行口座のお金を触ってしまった」「葬儀費用に使ってしまった」というケースです。「良かれと思って動いた行為」が、後から放棄できなくなる原因になることがあります。

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相続放棄にかかる費用

ご自身で手続きする場合

申述書1件あたり収入印紙800円、戸籍取得などの実費として数千円が目安です。書類の収集・作成・提出はすべてご自身での対応が必要です。

司法書士に依頼する場合

書類収集から申述書の作成・提出まで一括して対応できます。費用は相続人の人数・関係・書類の取り寄せ範囲などによって変わります。「平日に時間が取れない」「全国から戸籍を集める手間が大きい」「書類の不備で期限を逃したくない」といった理由でご依頼いただくケースが多いです。

「放棄すべきかどうか」の判断段階からご相談いただくことも可能です。費用が発生する前に方向性を整理したいという方も、まずは現在の状況をお聞かせください。

→ 料金表はこちら

よくある質問

Q. すでに何かしてしまったかもしれません。まだ放棄できますか?

行為の内容・金額・時期・経緯によって判断が変わります。「もう手遅れ」と自己判断する前に、まず状況を専門家にお伝えください。対応できる余地が残っているケースも少なくありません。

Q. 家族の一人だけ相続放棄できますか?

できます。相続放棄は相続人それぞれが個別に判断・申述するものです。ただし自分が放棄すると次順位の相続人に権利が移るため、関係者への連絡・調整が必要になるケースがあります。

Q. 家庭裁判所に行く必要がありますか?

郵送での提出が可能です。司法書士に依頼すれば、書類作成から提出まで対応できます。

Q. 相続放棄したら故人の自宅はどうなりますか?

相続人全員が放棄した場合などは、一定期間の管理義務が残る場合があります。不動産の扱いは個別事情によって対応が異なりますので、詳しくはご相談ください。

Q. 3か月を過ぎてしまいましたが、もう手遅れですか?

原則として3か月以内ですが、事情によっては例外的に認められるケースがあります。諦める前にまずご相談ください。

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相続放棄は、「迷っている今」が相談のタイミングです

相続放棄は、「放棄すると決めてから動く」手続きではありません。「放棄すべきかどうか分からない」「何をしてはいけないのか分からない」という段階での相談が、最も選択肢を広げます。

動いてから相談するのではなく、動く前に相談する。それが相続放棄という手続きで後悔しないための、唯一の原則です。

「すでに何かしてしまったかもしれない」という方も、まずは現在の状況をお聞かせください。

初回相談は無料です。相談の際は、わかる範囲で財産・負債の状況と、これまでに行った手続きの経緯をメモしておいていただくと、スムーズに状況を整理できます。

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