司法書士
吉原有規
司法書士吉原合同事務所代表。
モットーは「納得できる相続を増やす」こと。相続専門の司法書士として、誰に相談したらよいかわからない悩みを丁寧にお聞きし、一緒にベストな解決策を考えることで、「納得の相続」を増やしていくことを目指している。
趣味は旅行とグルメ。自分の直感で選ぶと大体失敗することから、旅の前には情報を徹底的に調べ、実際に行った人の声や情報を参考にしながら評価が高いところを巡っている。
[相続発生後の手続き]
親が亡くなったあとに見つかったクレジットカードについて、解約前に確認すべきポイントを解説します。自動引き落とし、ポイント失効、リボ払いやキャッシングなどの残債確認、相続放棄との関係まで、相続人が進めるべき手順をわかりやすく整理します。
目次
こうした確認をしないまま放置すると、年会費やサブスクの支払いが続いたり、残っていたポイントを使えないまま失効してしまったりすることがあります。実際に相談でもよくある部分です。
この記事では、亡くなった方のクレジットカードについて、相続人が確認すべき順番を整理します。

クレジットカードの手続きは、次の順番で進めると漏れが出にくいです。
この順番を間違えると、「ポイントが消えた」「支払いだけ残った」といった問題につながります。
クレジットカードの解約自体は、ご家族で進められることが多い手続きです。
ただし、残債がある場合や、預金・不動産・相続放棄の判断が関係する場合は、先に相続手続き全体の流れを整理しておくと安心です。
「何から確認すればよいか分からない」という段階でもご相談いただけます。
まず最初に確認しておくべきことです。
亡くなった方のクレジットカードは、家族であっても使用できません。 多くのカードでは、会員本人が亡くなるとカードを利用できなくなります。気づかずに使用してしまうとトラブルになる可能性があります。カードが見つかったら、使わずにカード会社への連絡を進めてください。
最初にすべきことは、何枚カードがあるかを把握することです。
財布の中だけでなく、以下を確認してください。
カードが見つかったら、そのカードで何が自動引き落とされているかも確認します。
自動引き落としの例
解約手続きをしないままにしていると、カード会社に請求が上がり続ける場合があります。ただし、カードを止めると支払いができなくなるサービスもあるため、事前に支払い方法の変更が必要です。
ここが一番の落とし穴です。
クレジットカードを解約すると、ポイントが失効するケースが少なくありません。 実際に「解約してしまったらポイントが消えてしまった。使ってから解約すればよかった」というご相談があります。
ポイントの扱いはカード会社・サービスの種類・会員規約によって異なるため、解約前に必ず各社に確認することが重要です。
ポイントの確認手順
なお、家族が代わりに問い合わせる場合は、死亡の事実が分かる書類や相続人であることの確認を求められることがあります。

クレジットカードには、次のような残債が残っていることがあります。
注意が必要なのは、残債が通帳の引き落とし履歴だけでは分かりにくいことです。 毎月少額の引き落としが続いていても、実際には大きな残高が残っているケースがあります。
残債の確認方法はこうです。
残債がある場合の対応
相続人は原則として残債を引き継ぎます。対応は大きく2つです。
借金が多い可能性がある場合は、預金を使ったり遺品を処分したりする前に、専門家に相談することをおすすめします。なお、残債に気づかずに返済してしまうと、相続を承認したとみなされ、相続放棄ができなくなる場合があります。
リボ払い・分割払い・キャッシングなどの残債がある場合、相続放棄を検討すべきケースがあります。
相続放棄には原則3か月の期限があり、先に預金を使ったり、借金を返済したりすると、手続きに影響する可能性があります。
カードの残債や他の借入れが不安な場合は、手続きを進める前に一度ご相談ください。
ポイントの確認・残債の把握が終わったら、解約手続きを進めます。
一般的に必要なもの
手続きはカード会社によって異なります。電話で受け付けているところが多いですが、書類の郵送を求められる場合もあります。
注意点
クレジットカードの解約手続きは、相続人がご自身で進められることが多い手続きです。
一方で、相続手続き全体を見ると、ご自身で進めることが難しい手続きが多くあります。
| 手続き | 自分で? |
|---|---|
| クレジットカードの解約 | ○ できる |
| 公共料金・サブスクの解約 | ○ できる |
| 預金の相続手続き | △ 銀行ごとに書類が違い、複数あると煩雑 |
| 遺産分割協議書の作成 | △ 不動産があると複雑・専門家推奨 |
| 相続登記(不動産の名義変更) | × 専門家(司法書士)への依頼を推奨 |
| 相続放棄 | × 期限・手続きとも専門家への依頼を推奨 |

特に、預金の解約・遺産分割協議書・相続登記は、書類の種類・金融機関ごとの手続き・期限の管理など、一般の方には負担が大きい手続きです。 カードの解約を自分で進めながら、これらは早めに専門家に相談することをおすすめします。
〔あわせて読みたい:相続発生後にやること全部まとめ|自分でできる手続きと専門家が必要な手続き〕(近日公開予定)
いいえ、使用できません。多くのカードでは、会員本人が亡くなるとカードを利用できなくなります。気づかずに使用してしまうとトラブルになる可能性があります。早めにカード会社に連絡してください。
カード払いにしていた料金は、カード解約後に支払い方法の変更が必要になることがあります。電気・ガス・水道・携帯電話・サブスクなど、毎月の引き落としを確認してから解約手続きを進めると安心です。
カード会社によって対応が異なります。ポイントの移行・換金・相続を認めていないケースが多いため、まずカード会社に確認することをおすすめします。解約前に残高と利用可否を確認してください。
カード会社に直接問い合わせるほか、信用情報機関(CIC・JICC・全国銀行個人信用情報センター)への開示請求で確認できる場合があります。借金が多い可能性がある場合は、相続放棄の期限にも注意が必要です。
早いほうが安心です。ただし、自動引き落としの内容を確認してからでないと、止めた後にサービスの支払いが滞ることがあります。また、ポイントの確認と残債の把握を先に済ませてから解約手続きを進めると、漏れが出にくいです。
カード会社や契約内容によりますが、解約手続きをしない限り契約が残り、年会費が発生する可能性があります。早めにカード会社へ連絡することをおすすめします。
法律上の期限はありませんが、自動引き落としが続いている場合や年会費が発生するカードは早めの対応が必要です。また、残債の有無によっては相続放棄の期限(3か月)との兼ね合いがありますので、早めに確認することをおすすめします。
「カードに残債があるかもしれない」「相続放棄をした方がよいか分からない」「不動産や預金の手続きをどう進めればいいか分からない」という方は、早めに全体の整理をしておくと安心です。
クレジットカードの解約はご自身で進めていただけますが、預金の相続手続き・遺産分割協議書の作成・相続登記は、専門家への依頼をおすすめします。 手続きの種類・期限・必要書類は案件ごとに異なるため、まず現状を整理するところから始めましょう。
吉原合同事務所では、相続手続き全体の流れを整理し、何から手をつけるべきかを優先順位とともにご案内します。「まず全体像だけ把握したい」という段階でも対応できます。
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