司法書士
吉原有規
司法書士吉原合同事務所代表。
モットーは「納得できる相続を増やす」こと。相続専門の司法書士として、誰に相談したらよいかわからない悩みを丁寧にお聞きし、一緒にベストな解決策を考えることで、「納得の相続」を増やしていくことを目指している。
趣味は旅行とグルメ。自分の直感で選ぶと大体失敗することから、旅の前には情報を徹底的に調べ、実際に行った人の声や情報を参考にしながら評価が高いところを巡っている。
[相続発生後の手続き]
相続した不動産の売却代金を相続人で分ける場合でも、不動産を共有名義にする必要はありません。一人の名義で相続・売却し、代金を分配する方法と遺産分割協議書のポイントを解説します。
「兄弟3人で売却代金を分けるなら、不動産も3人の共有名義にしなければならない」
このように考えている方も少なくありません。
しかし、売却代金を相続人で分けることと、不動産を共有名義にすることは別です。
相続人全員で合意すれば、一人が不動産を相続して売却手続きを行い、その後、売却代金を相続人間で分けることができます。
つまり、売却代金を3人で分ける場合でも、不動産まで3人の共有名義にする必要はありません。

例えば、父親名義の土地を、子ども3人で相続するケースを考えてみます。
土地を売却し、売却代金を3人で均等に分けたい場合でも、次のような遺産分割ができます。
このように、不動産を売却し、その売却代金を相続人間で分ける方法を、一般に換価分割といいます。
財産を3人で分けることと、不動産を3人の共有名義にすることは、同じではありません。
不動産を3人の共有名義にすると、売却するときは原則として3人全員が売主になります。
そのため、全員について、売却への同意、本人確認、必要書類の準備などが必要です。
一方、一人が不動産を相続した場合は、その人が売主となって売却手続きを進められます。
売却代金を3人で分ける場合でも、売却手続きまで3人全員で行う必要はありません。
相続人が遠方に住んでいる場合や、日程を合わせにくい場合には、一人の名義にすることで手続きの負担を減らせます。
ただし、誰が不動産を相続し、売却代金をどのように分けるのかについては、相続人全員の合意が必要です。
一人の名義で相続登記をした後、自由に他の相続人へお金を渡せばよいわけではありません。
遺産分割協議書には、実際の進め方に合わせて、
などを記載しておくことが重要です。
遺産分割協議書の内容と、実際の売却手続きやお金の流れが異なる場合には、税務上の問題が生じる可能性もあります。
そのため、相続登記だけでなく、売却と代金の分配までを一体として決めておく必要があります。
共有名義そのものが悪いわけではありません。
しかし、近いうちに売却する予定があるなら、3人で相続するから、とりあえず3人の共有名義にすると決める必要はありません。
一人が不動産を相続して売却し、その売却代金を相続人間で分ける方法があります。
吉原合同事務所では、単に相続登記を申請するだけでなく、売却手続きや売却代金の分配まで見据えて、誰の名義にするか、遺産分割協議書にどのような内容を記載するかをご提案します。
相続した不動産を売却する予定がある場合は、共有名義で相続登記をする前にご相談ください。
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